赤ノ録

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結城朝光の埋蔵金伝説|財宝三首の和歌をヒントに残した結城家の埋蔵金伝説

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莫大な富をもたらしてくれる財宝伝説はたくさんありますが、財宝の在処を示す暗号や地図が残されている事はほとんどありません。ですが、今回紹介する埋蔵金伝説には、三首の和歌が手がかりとして残されています。

 

 

今回は、そんな三首の和歌をヒントに残した結城家の埋蔵金伝説についてご紹介致します。 

 

結城家の財宝とは?

平安末期、北関東で一代勢力を築いた結城家初当主「結城朝光」は源頼朝と共に奥州藤原を滅ぼし平泉の黄金財宝を強奪した。その額は現在の価値で1兆円。

 

秀吉から天下の実権が家康に移ると、徳川家の「取り潰し」「国替え」が起こった。その繁栄と財力を噂されている結城家は「ここも狙われる」と予見し、当時の結城家17代当主・結城晴朝により財産を埋蔵したとされている。※その後、結城家の血脈は事実上断絶。 

 

結城財宝の手がかり

この結城家の財宝に関しての記録はまったくない。唯一の手がかりは、茨城県結城市にある「金光寺」だという。

 

※金光寺は結城家初代・結城朝光が建立した真言宗の寺院です。

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この金光寺の山門に暗号のような3首の和歌が刻まれているのだが、これが財宝へのカギだと考えられている。※現在は悪戯されて消されている。以下、暗号文。

 

きの苧 かふゆうもんに さくはなも みどりのこす 万代のたね

こふやうに ふれてからまる うつ若葉 つゆのなごりは すへの世までも

あやめさく 水にうつろう かきつばた いろはかはらぬ 花のかんばし

 

注目してほしいのが最後の和歌。

 

あやめさく みずにうつろふ かきつばた いろはかわらぬ 花のかんばし

 

とある。一見普通の和歌のように思えるが、文字のいくつかを抜きだしてみると、このようになる。

 

たからは

なかくきのしろに

うつす

 

となるのだ。一種のアナグラムのようになっている。「なかくきのしろ」というのは、結城家の居城だった、栃木県小山市にある「中久喜城」を指すと考えられている。

 

だが、この暗号を根拠に、実際に中久喜城跡で発掘が行われたが何も発見されなかった。※他にも山門には絵などが描かれているが、残りの和歌を含めこれもまた解読されていないという。 

 

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財宝の信ぴょう性は?

ある一説によると、結城家の財宝は略奪品であることから、幕末に勝海舟や幕臣がやってきて金塊を江戸城に運び出した。なんて噂も存在する。

 

また、8代将軍『徳川吉宗』も、寺社奉行・大岡越前に「結城家埋蔵金」を掘り出すように命じた。などと言う文献も発見されている。※投じこれは失敗に終わり財宝は発見できなかった。

 

このように、この埋蔵金伝説は、昔からかなりの信ぴょう性をもって語られていたようで、江戸時代以降も何度か大規模な探索がおこなわれています。

 

まとめ

結城家の財宝は、奥州藤原から略奪した汚れたお金であることから非常に秘匿性が強い。表の歴史に載らない事や、財宝に関して情報が少ないのも納得できる。

 

普通は略奪品や危ない物は家には置かないものだ。さらに、昔は大事な物を埋めたり、地鎮祭などが当たり前のように行われていた。※地鎮祭とは、知の神に対する祭祀でお金や物を埋める事。

 

これらの事から推測すると、暗号に隠されていた中久喜城は居城だったため、フェイクかイタズラと考えられる。三首の和歌の解読も含め、まだまだこの財宝伝説には謎が隠されている。