引き寄せの法則とは、簡単に言うと「思考は現実化する」というものです。お金、人間関係、恋愛など、全てを引き寄せる成功法則が「引き寄せの法則」と呼ばれるものです。
この引き寄せの法則という言葉は聞いた事があるとは思いますが、ただ、この引き寄せの法則のやり方や引き寄せの法則が生まれたきっかけを知っていますか?
実はこの成功法則のやり方は簡単ですが、よく理解しないで実施しても効果はありません。そこで、今回はしっかり引き寄せの法則を理解した上で実施するために、引き寄せの法則の全てをわかりやすくまとめてみました。
- 引き寄せの法則が生まれたきっかけ
- 潜在意識と現在の引き寄せの法則
- 潜在意識や無意識をコントロールするには?
- 潜在意識に自信を付けると思考は現実化する
- 引き寄せの法則でも叶わない事はある
- 引き寄せの法則に根拠はあるのか?
- まとめ
引き寄せの法則で本当に願いは叶うのか?思考は現実化するという根拠はどこにあるのでしょうか?
今回は、そんな引き寄せの法則の紹介を交えつつ、願いや夢が叶う方法をご紹介致します。人生が思い通りにいかなくて疲れてしまった方はぜひこの記事をご覧下さい。
引き寄せの法則が生まれたきっかけ
※画像引用元はコチラ:ニューソート思想の中心人物:メリー・ベーカー・エディ(画像)他、フィニアス・クインビーなど
まず、引き寄せの法則の思想が最初に生れたのは19世紀頃になります。この引き寄せの法則が生れたきっかけは、実は元をたどれば「異端のキリスト教徒派の思想(ニューソート)」にあります。
少し複雑なので簡単に説明すると、根本は「自分も神様と同じ能力を持っている」と異端のキリスト教徒が考えたのがきっかけになります。つまり、「自分もイエスのような能力を持っている」と考えられたのが「引き寄せの法則」の元になっているのです。人間の意識は宇宙的流体(神様)と繋がっていると考えられ、誰でも神のように「心で思った事が現実化」することができると考えられたのです。
当時、この考えに関する「布教本」が数多く出版されました。中でも、1887年に書かれた【幸福はあなたの心で】は、全米で150万部、世界でも400万部以上売れた大ベストセラー作品になりました。なんと、この考えが世界に認められたのです。中には「科学的に正しい」と評価する者も存在していたと言います。
潜在意識と現在の引き寄せの法則
※画像引用元はコチラ:前列左フロイト・前列右ユング※フロイト(1856年〜1939年)は「精神分析」を創始した人物です。
そして、後にユングやフロイトが「潜在意識」や「無意識」といったものを発見する事になります。フロイトは意識と無意識は常に繋がっていると考え、潜在意識によって無意識に潜む未知のエネルギーを引き出せると考えました。
つまり、「思考は現実化する」という点で、フロイトが発見した「潜在意識」の考えと、異端のキリスト教徒の思想が一致したのです。これにより、宇宙的流体や神様というものを潜在意識に置き換えた、「現在の引き寄せの法則」が誕生しました。
つまり、これまでに数多くの引き寄せの法則関連の本が出版されていますが、根本は全て「異端のキリスト教徒の思想」から孫引きされたものになります。ちなみに、引き寄せの法則で有名な作品【眠りながら成功する】を書いた「ジョセフ・マーフィー」も、著書の中では「潜在意識」と表現していますが、元は異端のキリスト教徒派の牧師です。
それからも引き寄せの法則関連の本は数多く出版され続け、そして、それが2006年に再ブレイク、2007年頃には日本にも伝わり始め、一気に「引き寄せの法則」が日本でも有名になりました。
これに触発され日本でも数多くの著者が引き寄せの法則に関する本を出版していますが、このような背景や根本を理解して書いている著者は数少ないと思います。
引き寄せの法則は本当に効果があるのか?
19世紀頃、引き寄せの法則の考えが認められたのには、当時の時代背景にも理由があります。昔は、科学的にも心理学的にも未発達だったため、「精神」や「思考」がすべてを決めると広まったのも無理のないことでした。
また、引き寄せの法則が現在でも信じられ続けているのには、やはりフロイトが発見した「潜在意識の可能性」と紐付られた事が大きく影響してきます。「精神」や「思考」といったものが「潜在意識」や「顕在意識」として置き換えられたことによって、フロイトの考えが元祖及び、現在の引き寄せの法則を確かなものだと裏付ける形になってしまったのです。
※画像引用元はコチラ:顕在意識(水面上)潜在意識(水面下)
また、最近の脳科学でも「人間の脳は一部しか使われていない」ことがわかっています。潜在意識や顕在意識はよく「氷山の水面下」と「氷山の水面上」として例えられますが、この事もフロイトが言う「無意識に潜む未知の可能性」に当てはまり、脳科学的にも脳の使われていない一部が「氷山の一角」として形容できてしまうのです。
潜在意識と引き寄せの法則の関係
先ほど紹介した異端のキリスト教徒派の牧師、ジョセフ・マーフィーは著書の中で潜在意識という言葉を使ってこう表現しています。
【あなたの生活の90%は、潜在意識によって支配されています。あなたの潜在意識の信念があなたの意識的な行為のすべてを指揮し引き寄せています】
つまり、マーフィーは潜在意識が人間の約九割を占めていると言っていて、そして、この潜在意識によって今の自分が構成させていると言うのです。この潜在意識で思った事はその通りになり、そう願えばどんな願いもかなえる事ができ、潜在意識がそれを引き寄せて実現するという事です。
これをもっと簡単に言うと、「思考は現実になる」ということになります。潜在意識をコントロールすれば、お金、恋愛、幸せ、全ての願いは現実になるというのです。
逆に、日頃から考えている何気ない事(潜在意識)が今の現実を形成しているという事にもなります。つまり、今周りにあるものはすべて自分で引き寄せたものです。嫌いな人や現在の環境、不平や不満など、全ては自身の潜在意識が引き寄せたものになります。
よって、現在の環境に満足していない場合は、この潜在意識を改善する必要があるという事になります。
潜在意識や無意識をコントロールするには?
思考を現実化するには、潜在意識を利用する必要があります。まず、そもそも潜在意識とは無意識状態の事を指します。過去に見た事や感じた事、今までにあった出来事、産まれた時からの全てのデータが潜在意識を構成しています。
このような「根深い思想」を言い換えて「潜在意識」「無意識」と言います。無意識的に考えている事や行動はこの潜在意識の経験から成り立っているのです。
つまり、思考は現実になると言いましたが、この思考というのは「無意識に考えている事」を指し、無意識状態(潜在意識)で「自分はダメだ!」と考えていたらそうなりますし、そのような人が周りに集まり、そのような結果を引き寄せてしまうという事です。
なので、潜在意識を利用するには、潜在意識になりたい自分を刻み込む必要があります。ただ、無意識(潜在意識)をコントロールする事なんてできるのでしょうか?
では、ここからはそんな潜在意識を「利用する方法」をご紹介致します。上手にコントロールすれば、マーフィーが言うように、本当に「思考は現実になる」かもしれません。※ちなみに、マーフィー以外にも引き寄せの法則関連の本はたくさんありますが、全て同じ事を言っています。
潜在意識は現実と創造の区別がつかない
まず、潜在意識というものは現実と創造の区別がつきません。なので、潜在意識になりたい自分を刻み込む事ができれば、それは叶うと言われています。
これは最も一般的な「引き寄せの法則」のやり方なのですが、とりあえず、「願望を叶えている自分」を想像する事です。そして、自分を信じる事です。
「成功するぞ!」「恋人を作るぞ!」などではなく、既に願望が叶った前提で思い浮かべて下さい。例えば、お金がほしかったら「もうお金持ちになった自分」を創造して下さい。
「失敗したくない!」「病気になりたくない!」などといった否定系の考え方もダメです。成功した自分、健康な自分になりきって下さい。潜在意識がネガティブな事を考えていればそうゆう性格になりますし、そうゆう運命になってしまいます。口では「成功するぞ!」と言っていても、潜在意識がネガティブだと成功は訪れません。成功者になりきって下さい。
そして次に大事なのは、その喜びを感じる事です。既に願望を叶えている自分を想像できたら、叶った喜びに浸って下さい。このような考えを常にしていると、現実と創造の区別がつかない潜在意識が錯覚してそれは現実になると言われています。
潜在意識に近い状態の時に刻み込む
そうは言っても、このような考えを常にしている事は難しいと思います。誰だって失敗はしますし、落ち込むことだってあります。時には自分を疑ってしまったり、ネガティブな気持ちになってしまう時もあるでしょう。
そんな時は、寝る前だけでも「引き寄せの法則」を思い出してみて下さい。自分を信じて想像してみて下さい。願望を叶えた自分になりきって、喜びを感じてみて下さい。
寝る前や起きた直後などは最も無意識に近い状態と言われています。なので、目標が定まらない場合や、自分を疑ってしまう場合は、この時だけでも自分を信じてあげましょう。
紙に書いて目標を潜在意識に叩き込む
また、いつも見える場所に願望を書いて置くのも効果的だと言われています。写真などを張るとさらに効果が上がります。もちろん、肯定形で明確な願望を記して下さい。
注意点としては、目標を見て顕在意識で考えないようにしましょう。意識的に考えている事を「顕在意識」と言いますが、この顕在意識はほとんど役に立ちません。
例えば、紙に書いた目標を見て「よしやろう!」と顕在意識で考えていたとしても、潜在意識がなまけたままだと「明日から本気だす!」などと言って行動ができません。なので、目標が書かれた紙を見るたびに「願望が叶った自分」を想像してみて下さい。願望が叶った喜びを心から感じて下さい。
潜在意識に自信を付けると思考は現実化する
これらの事が日頃から身についてくると、思考は現実化します。まず、潜在意識で自分の事を信じる事ができればなまける事がなくなります。潜在意識で考えるという事は、無意識で自分を信じている状態になります。明確なゴールが見えているわけですから自然と身体がそこに向かって行くのは当然です。
そこに行くにはもちろん努力も必要になりますし、代償が必要になります。ただ、潜在意識で自分を信じていれば、それは当たり前の行動になるハズです。成功というドアに向かって歩いている感覚に近いかもしれません。多くの有名人はこれが潜在的にできているため、大成しているのです。
引き寄せの法則でも叶わない事はある
引き寄せの法則で他人をコントロールすることはできません。また、思考は現実化すると言いましたが、引き寄せの法則でも叶わない事は当然あります。
潜在的に無理だと思った事は叶いません。例えば、逢った事もないような相手との恋愛、世界一の大金持ち、不老不死など、現実的に無理な事はとうぜん潜在意識も納得できません。潜在意識を利用するには、潜在的に「自分はその願望にふさわしい人間」と思う必要があるのです。
なので、まずは小さな願望を叶えていくことをおススメします。明確な年収や目標を定め、小さな成功体験を積み重ねましょう。結果それが自信に繋がり余裕が生まれ、潜在意識の強化に繋がります。ふと気がつくと、大きな願望を達成しているかもしれません。
引き寄せの法則に根拠はあるのか?
この引き寄せの法則に根拠はありません。引き寄せの法則関連の本には「いかにもな根拠」が書かれていたりしますが、それは全てこじつけられたものです。中には、「粒子」などの科学的物質と関連付けられる場合がありますが、それはまったくのデタラメです。この引き寄せの法則に科学的な根拠はありません。
科学的な根拠はありませんが、心理学的には「引き寄せの法則」に近いものが存在します。それが、「プラシーボ効果」と呼ばれるものです。※プラシーボ効果は、1955年(ヘンリー・ビーチャー)が提唱。
プラシーボ効果とは、簡単説明すると「思い込み」です。例えば、病気の人に実際には効果がない薬を効果があると伝えて与えたとします、すると、実際に30%~40%の人には伝えた薬の効果が現れる事があるというのです。つまり、薬を飲んだら治るという思い込みによって、薬の効果が現れたのです。
これを言い換えれば、潜在意識が肉体に影響を与えた事になります。もしかすると、本当に人間には未知のエネルギーがあって、それを引き出すのが潜在意識なのかもしれません。
まとめ
記事の中でも言いましたが、もし引き寄せの法則を実施するのであれば、「自分はその願望にふさわしい人間」だと常に思うようにしましょう。自分には価値があって、その願望にふさわしい人間だと思い込んで下さい。ネガティブな思考は必要ありません。そう考えていれば、次第にネガティブな事を言う人も周りからいなくなります。
もちろん、引き寄せの法則がうまくいっても、この先いい事ばかりではありません。ただ、この成功法則を覚えていれば、なにかにつまずいてもきっと乗り越える事ができるでしょう。焦る必要はありません。自分を信じて行動するだけなのですから。
この記事を書いていてふと思ったのですが、もしかすると、引き寄せの法則が生まれたきっかけは、こうした幸せな気持ちやポジティブな感情を世界に広めるためだったのかもしれません。引き寄せの法則は達成した事が成功ではありません。引き寄せの法則の本質は「今幸せを感じる事」にあるのです。