日本で超能力実験が行われない理由を知っていますか?実は、世界で初めて「念写実験」を行ったのは日本人なのですが、なぜか現在はそのような「超能力実験」は行われていません。むしろ科学や学問の世界では超能力や超能力実験自体がタブーとされています。
今回は、なぜ日本で超能力実験が行われなくなったのかについて、そのきっかけとなった事件「千里眼事件」をご紹介していきたいと思います。それでは、世界で行われていた超能力実験なんかも交えつつ詳しく見て行きましょう。
世界で初めて行われた「超能力公開実験」
※画像引用元はコチラ:御船千鶴子(みふねちづこ)
1886年、日本で初めて「超能力」を科学的に検証する実験が行われた。この研究対象となった人物が御船千鶴子(みふねちずこ)という人物。千鶴子は、「千里眼」と呼ばれる超能力を持つ超能力者だった。ではまずは、千鶴子の生い立ちから、超能力者と呼ばれるようになるまでの経緯をご説明しましょう。
千鶴子の超能力が開花したのは22歳の頃だった。(ある時、無くなったお金を透視によって見つけ出す)その後、千鶴子は超能力を使って炭鉱を見つけ出したり、近隣の村人の身体を診察し始めた。正確に悪い物を言い当てる千鶴子の能力は瞬く間に話題となり、新聞記者や科学者などが科学的に解明しようと乗り出した。
そして、東京帝国大学の「福来友吉」という人物と出逢った事がきっかけで、千鶴子の能力を「公開実験」という形で公開する事になった。※福来友吉は世界で初めて「念写公開実験」を行った人物。
※画像引用元はコチラ:福來友吉(ふくらいともきち)
公開実験の内容は、鉛のケースの中の紙を透視するというものだった。そして千鶴子はこの実験に見事成功した。ただ、そう簡単に世の中を認めさせる事はできなかった。
公開実験後、様々な疑惑が浮上し始めたのだ。公開実験は千鶴子を部屋に一人きりにして行われたのだが、監視する人物がいなかった事から千鶴子が何か不正をしたのではないかと疑われ始めたのだ。決定的だったのが、そもそも透視した紙はリハーサルで使われた物だったという情報だった。※この不正に対し、千鶴子本人も「すり替え」を認めているが真相は不明とされている。
これらの事から、結局千鶴子の能力が世の中に認められる事はなかった。逆に千鶴子は世の中から大バッシングを浴びたという。そしてその後、千鶴子の家庭環境が悪化し、千鶴子は世の中の非難に耐えられず、24歳という若さで重クロム酸を服毒し自害してしまう。
映画「リング」のモデルになった人物達
※画像引用元はコチラ
この御船千鶴子の超能力騒動によって、当時、世の中は超能力ブームとなっていた。そして、超能力者を名乗る人物が何人も現れ始めたのだ。その中でも有名な人物が「高橋貞子」や「長尾郁子」という人物。ただ、結局両者も能力を正式に認めてもらえる事はなかった。
ちなみに、これまで紹介してきた3名の人物は、映画「リング」に登場する【貞子の母親:山村千鶴子】のモデルになった人物とされている。また、映画「リング」の物語は、これらの事件が参考元になっている。
日本で超能力実験が行われない理由
※画像引用元はコチラ:長尾郁子(ながおいくこ)
実は、前述した超能力者「長尾郁子」も超能力実験後、病死しているのだ。しかも、奇妙な事に御船千鶴子の死の翌月に追うように亡くなったという。超能力実験と死の因果関係は不明だが、実験後立て続けに2人も亡くなった事から、日本では超能力に関する実験や研究が公にはタブーとされたのだ。
※画像引用元はコチラ:高橋貞子(たかはしさだこ)
ただ、当時超能力の証明を諦めきれない人物がいた。それが、御船千鶴子の超能力実験を行った東京帝国大学の「福来友吉」だった。福来友吉は、新たな超能力者の実験を開始したのだ。そして「高橋貞子」と出逢ったという。
とはいっても、千鶴子の一件から既に世の中は超能力に否定的となっていた。福来友吉はそれでも公開実験を行おうとするが、結局、高橋貞子の公開実験が行われなる事はなかった。その後、高橋貞子も消息を絶ち、以後超能力に関する研究が行われる事はなくなった。そして、これらの経緯から日本では現在でも超能力に関する研究はタブーとされている。
※この辺りから日本では超能力実験が暗黙のタブーとされているが、第二次世界大戦辺りにはあの陸軍中野学校が超能力の研究をしていたとの噂が存在する。その辺の情報は今後の記事で触れて行きたいと思いますので乞うご期待。
世界で行われた超能力実験とは
では、世界ではどうでしょう?超能力実験は行われているのでしょうか?ここからは海外で行われてきた超能力実験についてご紹介致します。
実は、アメリカやロシア(旧ソ連)などでも超能力実験は行われていました。特に、ロシアでは1970年代辺りから多額の資金(約400億円~2000億円)を超能力実験に費やし、いくつもの成果を得ていたといいます。
それを知った当時のアメリカCIAも、1970年代辺りから極秘で超能力実験を開始。そしてその実験は1995年まで行われていたとされている。※この情報はアメリカCIAが2017年に正式に公開している。
ロシア最強の超能力者「ニーナ・クラギナ」とは
※画像引用元はコチラ:ニーナ・クラギナ(Nina Kulagina)
1970年代、冷戦時代となるが、当時のアメリカと旧ソ連は軍事活動とスパイ活動で力を競っていた。そんな中、旧ソ連が最も力を入れていたのが超能力実験だった。
旧ソ連には何人か有名な超能力者がいたが、その中でも「ニーナ・クラギ―ナ」という人物はまさに最強の超能力者だった。通称:超能力の女王。ニーナの能力が開花したのは子供の頃で、怒りによって物が動くことに気がついたのがきっかけだったという。
その後、ニーナはサイコキネシスを習得し、手を触れずに物を動かす事ができるようになった。さらに、ニーナの能力は物以外にも効果があったという。ある実験では、カエルの細胞や臓器の動きも操っていたというのだ。実際、ニーナは超能力でカエルの心臓を止める事に成功したという。
詳細は不明だが、当時の旧ソ連は、ニーナのような超能力者を軍事目的で利用する為、人工的に超能力者を作りだす研究も進めていたという。ただ、その後研究が続行されたかは不明。成果も不明とされている。
アメリカの超能力実験「スターゲート・プロジェクト」
そんなロシアの研究を知ったアメリカも超能力実験に乗り出した。それが、通称「スターゲート・プロジェクト」というものだ。スターゲート・プロジェクトでは主に、テレパシー・予知能力・念力・透視・瞬間移動などの研究を行っていた。そして、その中で最もアメリカが力を入れていたのが「透視実験」だった。
最低でも65%の透視能力を持つ者がこの実験の対象者となった。途中でプロジェクトからは外れてしまうが、スターゲート・プロジェクトにはあの有名な「ユリ・ゲラー」なども参加していた。ユリ・ゲラー含め、透視能力を持つ者は何人かいたらしいが、その中でも異彩を放った人物が元警察官の「パット・プライス」という人物。
プライスには、旧ソ連の原子力潜水艦の位置や原子力研究所の内部を正確に透視する能力があった。その的中率の高さと正確さは群を抜いていたという。そんなプライスだったが、1975年にラスベガスのホテルで急死してしまう。心臓麻痺だった。※プライスは元々心臓が弱かった。
プライスの死後もスターゲート・プロジェクトは続行された。有名な人物で言うと、幽体離脱で有名な「ジョセフ・マクモニーグル」。リモート・ビューイングの名づけ親として有名な「インゴ・スワン」なども透視で結果を残している。
スターゲート・プロジェクトの参加者の中には、火星や木星の透視に成功する人物も存在している。※ちなみに、透視の結果、火星には基地があり数人の人物が見えたという。
超能力実験に隠された世界の闇
前述した御船千鶴子の件でもそうだが、なぜか超能力者は超能力全盛期に命を落とす事が多い。もしかすると、超能力実験の裏にはなにか大きな闇が隠されているのかもしれない。その闇とは一体なんなのか?
実は、プライスの死後、ある関係者からプライスの死についての情報が暴露された。それは「プライスが超能力で暗殺された」というものだった。実は、当時の旧ソ連の諜報員の最大の目的が「プライスの暗殺」だったというのだ。実際、正式な情報ではないが、プライスの死後、旧ソ連の諜報員が「ラスベガスにいた超能力者の暗殺に関与した」と答えたという。
事件の真相は不明だが、超能力の存在が脅威だった事は間違いない。もしかすると、日本で超能力実験が公に行われなくなった事にも繋がってくるのかもしれない。超能力が脅威だと考えると、超能力の研究が行われなくなった理由も納得ができる気がする。
また、もしかすると透視によって見てはいけない何かを見てしまったという事も考えられる。実際、スターゲート・プロジェクトの参加者であるインゴ・スワンは、月の裏面を透視している。その際、スワンは「月の裏面にはタワーやドーム状の建物があり、作業する人間がいる」という透視結果を報告している。月の謎についてはコチラの記事をご覧ください⇒【謎の天体「月」とは|月の都市伝説から紐解く月の正体】
また、パット・プライスは遠隔透視によって、地球の内部を透視した事がある。プライスによると、地底内部には「地球外生命体の何らかのネットワークがあった」という。
アメリカの透視実験「プロジェクト8200」
※画像引用元はコチラ:一部参照
プライスが亡くなった後、1982年、このプライスの透視を元に新たなプロジェクトが発足された。それが通称「project 8200」というものだ。プロジェクト8200では、プライスが透視した地底世界の再検証透視が行われた。この透視者となったのが「ジョセフ・マクモニーグル」だ。
ジョセフはプライスが指定した地底世界の入口を改めて透視した。結果、ジョセフもそこに「謎の空間」を発見したという。さらに、そこには確かに何らかの電子機器がたくさんあった。と証言している。
ただ、なぜかその後その場所の正式な調査記録は存在しない。結果、実験は中止となりあやふやのままプロジェクトは終了したとされている。もしかすると、なにかプライスやジョセフは見てはいけない物を透視してしまったのかもしれない。
まとめ
もちろんこれらの超能力が正式に認められた事はない。アメリカが行った「スターゲート・プロジェクト」や「プロジェクト8200」でさえ「研究によって得られた成果はない」という政府による正式発表がされている。
ただ、超能力実験が行われていたのは事実だ。
これらの能力が認められないのには様々な要因があるが、最大の要因はやはり「概念」が変わる事にある。既存の法律や歴史的偉業などが疑われる事になり、大きな変革が起きると予想される為だ。また「スターゲート・プロジェクト」や「プロジェクト8200」の研究でもわかる通り、やはり超能力は脅威となり得る。もしかすると、世界的に超能力実験が公に行われなくなった理由は、単純に軍事や政治が絡んでいるからなのかもしれない。