人は一日に、4個、5個の夢を見る。よく「夢を見なかった」という事があるが、それはただ単純に覚えていないだけだと言われている。そんな夢だが、実はなぜ人間が夢を見るのか、何を見ているのか、詳しくはわかっていない。
- 夢を見る理由
- 夢とは何なのか
- 恐怖体験「金縛り」の共通点
- 夢をコントロールできる明晰夢とは
- 明晰夢を見るには
- 未来を予言する夢「予知夢」とは
- 予知夢はパラレルワールドとの繋がり
- 夢から得るアイデアとメッセージ
そこで、今回はそんな夢について、様々な仮説と共に迫ってみましょう。もしかすると「夢で出会ったあの子」の手がかりが見つかるかもしれません。
夢を見る理由
夢が何なのかはわかっていません。さらに言うと、人がなぜ夢を見るのかすら科学的に解明されていません。一般的に夢は「脳の情報処理」と言われていますが、それ以外にもいくつかの説があるのでまずはご紹介致しましょう。
情報処理説
最も有名な説。目で見た事、感じた事を脳が寝ている時に整理しているという説。勉強したら寝た方がいい。と言われるのは、寝ている内に脳が情報を整理するからだと言われています。
この説は様々な科学者が研究を行っていて、実際に寝た方がパフォーマンスは上がるのですが「夢」として見た方がより記憶に残る事がいくつかの実験で証明されています。さらに、情報処理という点で夢は精神の安定にも繋がる事がわかっています。
リバースラーニング説
不必要な考えを消去している説。いらない出来事を忘れるために夢を見るという説。情報処理説と似ているが「整理」ではなく「消去」の過程で夢を見ると言う。
危険回避説
フィンランドの哲学者が唱えた説。脳がシュミレーションしているという説。人間の本能が様々な事に対応するため夢の中で予めシミュレーションしているという。人間が今まで生き残ってきたのは、このシュミレーションが遺伝子に刻まれているからだとも言われている。
創造説
夢は創造説。夢で見る事は全て無意識の中にある自分の創造だという説。無意識の中で意識を形成したものが夢だという。無意識であるため悪夢も見る。「意味がないもの」と位置づけられている。ちなみに、夢で最も見られているのは「恋人」もしくは「好きな人」関係だそうです。
願望説
精神分析学者フロイトの説。夢は満足したいという願望の表れだという説。悪夢を見る理由は、潜在的に恐怖を解決する事を望んでいるからだという。この説も多くの研究者が支持している。
夢とは何なのか
このように、夢が何なのか、何を見せられているのかは一切解明されていない。古代から夢については研究されているが、やはり正式に認められた説は今まで存在しない。
とはいっても、夢には何かしらの意味があるのは間違いないだろう。実際、最古の文明であるメソポタミア文明時代から夢に意味があるのではないか?と考えられていた為、夢で見た出来事を記録として残していた。それから約1000年後には、夢を重要なものとして古代エジプトの民が夢のパターンなどを研究し始めた。
現在で言う「夢占い」の起源である。実際、エジプトの民はファラオ(王様)の夢を分析して災害を予知し、回避していたとも言われている。
恐怖体験「金縛り」の共通点
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恐怖体験と言われる「金縛り」だが、これは科学的に解明されている。まず眠りが浅く脳の一部が起きている状態をレム睡眠という。この状態で人は夢を見る。そして、この状態で起きてしまうと所謂「金縛り」になりやすくなる。身体は眠っているので動かないが、脳が動いている状態。所謂「睡眠麻痺状態」というものだ。
頭では目が覚めていると認識しているが、身体がまだ眠っている状態。この状態になると人は恐怖心や不安感を覚えるという。
ここまでは解明されているのだが、金縛り中に見る出来事については解明されていない。一般的には「夢と現実が混ざったモノ」とされているが、なぜか金縛り中に起きる出来事は世界共通で同じようなモノが確認されている。
- 部屋に誰かいる感覚
- 黒い人の陰
- 体に誰か乗っている
- 雑音、声が聞こえてくる。
前述した創造説が事実なら世界中の人が同じ体験をする事も納得できるが、夢の正体がわからない以上なぜ世界中で同じような体験をするのかは不明。
夢をコントロールできる明晰夢とは
明晰夢とは、夢のなかで「夢」だと気づいている状態の事です。中には夢を自由にコントロールする事ができる人もいるという。MRIを使った研究では、明晰夢中の人間の脳は夢を本当の体験と錯覚しているという。つまり、脳は夢と現実の区別がついていないというのだ。
明晰夢を見るには
明晰夢を見るには「夢日記」が効果的と言われている。夢を見る事を自覚する、最終的に夢だと自覚すると明晰夢になるという。ただ、明晰夢は危険だと言われている。夢と現実がわからなくなってしまうというのだ。
チベットの秘義「タルパ」に近いかもしれない。タルパとは、自分だけが見える人間を創る事ができるチベットの秘儀だが、周りからみたら精神疾患と思われる危険性がある。夢の中だからなんでもできると思って欲望の限りを尽くすと「頭が可笑しい人」となってしまう。
未来を予言する夢「予知夢」とは
夢が未来を予言している場合がある。それが予知夢。たまに未来で起こる出来事を夢で見る人が存在します。有名な話だと、
リンカーンの場合
米国第16代大統領エイブラハム・リンカーンは、自分の葬儀の様子を夢で見たという。ホワイトハウスに棺桶が置かれ「暗殺された」と皆が涙ぐんでいる様子を暗殺13日前に見ていたという。ただ、これは潜在的にいつも考えていたことを夢で見ただけなのかもしれない。
マーク・トゥエインの場合
「トム・ソーヤの冒険」などの小説で有名なマーク・トゥエインは、弟が棺桶に入っている様子を夢で見たと言う。
彼は夢の中で、弟の遺体が棺桶に横たわる様子。その胸に花束がのせられている様子などを見たと言う。あまりにリアルな夢だったため、目が覚めたときも夢だとは思わなかったそうだ。
そしてその後、本当に弟は船の事故で亡くなってしまう。そしてその光景は夢で見た通りだった。遺体が横たわる様子、棺桶、胸の上に添えられた花の配置まで、全てが夢で見たものだったという。
災害時の場合
東日本大震災の前には、多くの方が「震災に関する夢」を見たという。中には、原子力発電所のような施設が登場したり、実際に津波から逃げている様子を夢で見たという方もいるという。このように、なぜか大災害などの前に予知夢を見る事例が多く確認されている。
予知夢はパラレルワールドとの繋がり
夢の正体が不明ですので、当然なぜ予知夢を見るのかも解明されていません。ですが、いくつか仮説が存在します。中でも量子力学に基づいた仮説はまさに夢があります。
よく理解できなかったのですが、脳の何かしらが時空を超えて何かしらに繋がる事があるというのです。また、それらはお互いに関連性を持っている可能性が指摘されているのです。つまり、未来や別の世界と何かしらで繋がる事ができているという訳です。
科学的な言い回しではなく、スピリチュアル的に言うと、これはハイヤーセルフやパラレルワールドといった高次元との繋がりを意味するという。つまり、夢はパラレルワールドなどのもう一つの現実を見ている可能性があると言う事です。
この仮説が確かならパラレルワールドなどの存在証明にも繋がるのではないかと言われている。かなりオカルト的な仮説だが、これが事実ならば予知夢の謎もなんとなく理解できる。
ちなみに、世界にはこのような「高次元との繋がり」を利用して予言などをする者も存在する。実は、「高次元との繋がり」を夢で体感した事例は数多く存在するのだ。※「高次元との繋がり」を利用して予言者などをする人物も存在するが、正直びみょーな予言者が多いので省略。
夢から得るアイデアとメッセージ
予知夢の正体と繋がりがあるかは不明だが、夢で見た出来事からメッセージやアイデアを得る場合がある。有名な事例は以下、
- ポール・マッカートニーの場合=イエスタデイ(曲)
- ニコラ・テスラ=交流発電
- ジャームズワトソン=DNA二重らせん構造
- アインシュタイン=相対性理論 など
などの発明や発見のアイデアを夢から得たという。ちなみにビートルズのポール・マッカートニーの曲が生まれた例は世界でも珍しい事例とされている。
まとめ
怖い話で有名な僧侶の三木大雲さんなんかもよく予知夢を見るそうです。高次元との繋がりを意味しているのかはわからないですが「悪い予感」がよく当たるそうです。もしかすると金縛りもそうですが霊感と呼ばれるものと夢にはなにかしらの関わりがあるのかもしれませんね。
なんにせよ夢には謎が多いです。なんとなくいつも見ているので気に掛けない夢ですが、最後に紹介した通り夢からアイデアを得る事例が数多く確認されています。高次元からのメッセージなのか、それとも潜在意識から生まれたものなのかはわかりませんが、それにはなにか人生のヒント、高次元との繋がりのヒントが隠されているかもしれません。